Clásicos japoneses con furigana
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るこうしんそう
縷紅新草
泉 鏡花
Lee 縷紅新草 (るこうしんそう) de 泉 鏡花 (いずみきょうか) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 24.566 caracteres · 48 pantallas
」
「久助って、寺爺やです。卵塔場で働いていて、休みのお茶のついでに、私をからかったんでしょう。子供だと思っている。おじさんがいらっしゃるのに、見さかいがない。馬鹿だよ。」
「若いお前さんと、一緒にからかわれたのは嬉しいがね、威かすにしても、寺で幽霊をいう奴があるものか。それも蜻蛉の幽霊。」
「蛇や、蝮でさえなければ、蜥蜴が化けたって、そんなに可恐いもんですか。」
「居るかい。」
「時々。」
「居るだろうな。」
「でも、この時節。」
「よし、私だって驚かない。しかし、何だろう、ああ、そうか。おはぐろとんぼ、黒とんぼ。また、何とかいったっけ。漆のような真黒な羽のひらひらする、繊く青い、たしか河原蜻蛉とも云ったと思うが、あの事じゃないかね。」
「黒いのは精霊蜻蛉ともいいますわ。幽霊だなんのって、あの爺い。」
その時であった。
「ああ。」
と、お米が声を立てると、
「酷いこと、墓を。」
といった。声とともに、着た羽織をすっと脱いだ、が、紐をどう解いたか、袖をどう、手の菊へ通したか、それは知らない。花野を颯と靡かした、一筋の風が藤色に通るように、早く、その墓を包んだ。
向う傾けに草へ倒して、ぐるぐる巻というよりは、がんじ搦みに、ひしと荒縄の汚いのを、無残にも。