Clásicos japoneses con furigana
ja-reading.com
Lee clásicos japoneses en línea con furigana. Filtra por nivel JLPT, toca una palabra para ver el significado y traduce una frase.
はだいろのつき
肌色の月
久生 十蘭
Lee 肌色の月 (はだいろのつき) de 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 50.706 caracteres · 101 pantallas
しない……曖昧なことばかりいっていないで、この事件から解放されるように心掛けたらどうだ。不愉快な目に逢うだけでも損だと思うがね」
「和歌山へ行くつもりだったのは事実ですが、人間、気の変ることだってあるでしょう。そんなことでご不審を受けるのは心外よ」
「昨日の午後、川奈へ行く分れ道の近くで、大池の車に拾われたといったが、それは大池の気まぐれだったのか」
「たぶん、ね」
「その辺のところが理解しかねる……今夜にでも自殺しよという切羽詰った境遇にある男が、行きずりに、知らぬ女を拾って、家へ泊めたりするものだろうか? いぜん、なにか関係のあった女なら、話は別だが……」
「なにかの都合でK・Uの代用品のようなものがほしかったんじゃないかしら……K・Uなんて女性、ほんとうに存在するのかどうか知らないけど」
捜査主任はなにか考えていたが、伏眼になって苦味のある微笑を洩した。
「君はふしぎなことをいうね。捜査二課では、半年がかりで大池とK・Uという女性を追及しているんだが、君はK・Uなんていうものは存在しないという」
「それはそうだろうじゃありませんの。恋文だけがあって、誰も顔を見たことがないなんていう、あやしげな存在、あたし信用しないわ……大池というひとにしたって、ほんとうに自殺したのかどうか、死体を確認するまではわからないことでしょ