Clásicos japoneses con furigana
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はいたい
胚胎
宮本 百合子
Lee 胚胎 (はいたい) de 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 27.077 caracteres · 55 pantallas
さあ。
また祈りが始まる。
父親に手を引かれて小さい男の子が出る。
父親がひざまずけと云ってもしない。
子供 阿父ちゃん、いや。
父 そんな事云うもんじゃあないよ、ね。
さあ、いつもお寺でする様におし。
子供 お寺じゃあないもん。
父の手からぬけて遠慮なく法王のすぐそばに立つ。
止め様とする父親を法王は止める。
子供(無邪気に云う)ね、法王様って偉いの? 大変うちの父ちゃんはあんまり偉くてこわいんだって。
法王 お前の方が好い児だからじゃ。
子供 だって阿母ちゃんは私を悪い児って叱っても、父ちゃんを叱った事ちょっとだってありゃしない。
そいからねえ、
坊に、木馬買って呉れない?
一度も、坊の処へ、クリスマスのおじいちゃんが来ないんだもの。
法王 よしよし可愛い児じゃ。
若しそう出来たら、買ってやろうね。
子供 ええ、きっとね。
さようなら、またあしたね。
他の人より長い祝福をうけて去る。
法王は十五許りの青白い体のほそい娘の頭に手を置く。
外で不信心な遊び者がほうけた声で唄って行くのが聞えて来る。
でこうて半間の猟人は
或る日ひょんなこってララ
狐つかまえた――
皮はごか――やれ煮て食おか