Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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Lee clásicos japoneses en línea con furigana. Filtra por nivel JLPT, toca una palabra para ver el significado y traduce una frase.

じじょでん

自叙伝

大杉 栄

Lee 自叙伝 (じじょでん) de 大杉 栄 (おおすぎさかえ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 115.021 caracteres · 230 pantallas

Aozora Bunko

その晩は珍らしく礼ちゃんが夜遊びに来た。が、その日の話については、彼女も何にも言わなければ、僕もまた何にも言うことができなかった。僕はただ黙って、心の中でだけ彼女に感謝しているほかはなかった。そして彼女はいつもと同じように、僕を慰さめ励まして、幼な物語に夜を更かして自分の室へ帰って行った。

その翌日は、朝早くから、うちじゅうが総がかりでごたごた騒いでいた。そして夕方に、女中どもや子供達を残して、みんなが出てしまった。僕はいよいよ礼ちゃんがお嫁に行ったのだなと思った。礼ちゃんが何にも言わずに行ってしまったことはずいぶんさびしかったが、もう恋人を人にとられたような妙な気持はちっともしなかった。そして、ただ彼女の上に幸あれと思うほかに、きのう一人で彼女に誓った言葉をまた一人で繰返していた。

二

それから四、五日経って、ある晩僕は父と母との前に呼ばれた。父の顔にはもう僕を名古屋へ迎いに来て以来の、むずかしそうな筋が一つも出ていなかった。母も僕がはいって行った時にいつもちょっとやる、そのはいって行ったのを知らないような顔つきはよして、にこにこして迎い入れてくれた。