Clásicos japoneses con furigana
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もきちのいちめん
茂吉の一面
宇野 浩二
Lee 茂吉の一面 (もきちのいちめん) de 宇野 浩二 (うのこうじ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 4671 caracteres · 10 pantallas
と書いてある。それから、昭和十五年の七月十一日の葉書には、「拝啓唯今御著『閑話休題』拝受大いに忝く、今度の読書の材料豊富感謝奉り候、小説に御精根傾けあらるる事尊敬慶賀無上に御座候、小生晩春よりかけて元気無之候、今度元気回復いたしたし、万々頓首、」と述べてある。(これらの葉書の文句をそっくり写したのは、さきに書いたように、この二通の葉書が全集の書簡篇の中にはいっていないからという理由もあるけれど、その他にも私に少し考えがあるからである。)
斎藤茂吉は、なかなか腹の据わった人であった、又、前に引いた二通の葉書の文句でもほぼ想像がつくように、腹の中で如何なる事を考えていても、逢えば、誰にも、愛想がよく、人をそらさず、ずいぶん如在のない人である、それで、大抵の人は、茂吉を、「木訥」な好い人である、と思っているようである。
ここで、さきに引いた二通の茂吉の葉書だよりを読んだ時とその後よみかえした時の感想の一端を述べてみよう。――初めの昭和十一年一月三十一日の葉書を読んで、私がまず感じたのは、いつもながらの「世辞」の甘さと「持ち上げ方」(つまり、「誉め方」)の巧みな事である、ところで、今、この文句を読みかえしてみると、その世辞には見え透いたところがあり、その持ち上げ方には煽てるような趣きがある。