Clásicos japoneses con furigana
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おちぼひろい
落穂拾い・犬の生活
小山 清
Lee 落穂拾い・犬の生活 (おちぼひろい) de 小山 清 (こやまきよし) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 239.741 caracteres · 486 pantallas
そんなときばあちゃんの笑声などを耳にすると、茶の間の雰囲気がばかに楽しそうに思われて、子供をさきへ寝かしておいて、大人たちだけでなにかいいことをしているのではないかしらという気がよくしたものである。ばあちゃんはお糸さんのことを「素人にしておくのは惜しい。」というようなことを云った。
私もいちど六代目のお祭佐七で菊次郎の小糸を見た記憶があるが、子供のことだから、お糸さんがその人に似ていたかどうかという比較のことになると覚束ない。ただ子供心に綺麗な人に思われたので、お糸さんと一緒に暮すようになったことが嬉しかった。お糸さんが家にきた翌朝、私は起きるとすぐお糸さんを探したが、お糸さんは縁側で顔を洗っている父の介添えをしていた。父は鼻が悪かったので、洗顔のつどゴム製の洗滌器で鼻を洗うのがきまりであった。家業柄鼻は大事にしなければならなかった。お糸さんは私を見ると、
「お早うございます。」と云って一寸首をかしげた。
午後のお稽古に出かけようとしているときに、祖母からお糸さんを伏見町の二葉屋に案内するように云いつけられた。私はお糸さんと連れ立って家を出た。
「二葉屋へなにしに行くの?」