Clásicos japoneses con furigana
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おちぼひろい
落穂拾い・犬の生活
小山 清
Lee 落穂拾い・犬の生活 (おちぼひろい) de 小山 清 (こやまきよし) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 239.741 caracteres · 486 pantallas
私はスラゲルセの学校生活を退く直前にもソレーへ行って、インゲマンの許を訪れたことがあるのです。その時彼に示した私の幼い詩に対して、彼が寄せてくれた心を、その親切と誠実を永く私は忘れることが出来なかったのです。二度目の訪問、私はそれを不意に思い立ちました。その頃私は沈滞した、仕事の手につかぬ、苦い日々を送っていたのでした。心も暗かったのです。孤独な、そして窮した心の底から一途に「あの人に会おう。」という思いが湧いてきました。そう思い立つと私は矢も楯もたまらず、インゲマンの許へ走りました。インゲマンは私の不意の訪問を驚くと共にまた喜んでくれて、親切に心から款待してくれました。私はと云えば、まず第一に彼の顔を見て「ああ、この人はやはり善い人だった。」と感じたのでした。来てよかったと思いました。彼は書架から一冊の本を取り出して私に示し、「君はこれを読みましたか?」と問いました。その本は当時その早逝を惜しまれた若い詩人の遺した詩集でした。私が読まない旨を答えると、彼は私にその本を渡して「読んで見給え。いいものだよ。」と云いました。私はその場でその本を繙いてみました。