Clásicos japoneses con furigana
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おちぼひろい
落穂拾い・犬の生活
小山 清
Lee 落穂拾い・犬の生活 (おちぼひろい) de 小山 清 (こやまきよし) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 239.741 caracteres · 486 pantallas
」
あるとき私はイエに向って云った。
「僕は駄目だな。いつまで経っても、僕は自分が水溜りのような気がするんだ。時に青空を映すことがあると云えば褒め過ぎるかな。僕は筧を流れる清水のような作品を書きたいのだが。」
「あまり気にしない方がいいですよ。自分ではそう思っていても、人が見たらそれほどでもないかも知れませんよ。」
そしてイエは私を慰め顔にこんなことを云ってくれた。私が自分の欠点だと思ってくよくよしている性質は、本来の私にはない不自然なもので、私はずっと自由なふっきれた生れつきなのだという意味のことを。私はそのときそう云うイエの眼差しを信頼した。イエはいいことを云ってくれた。私の運の星は地上の私にかまわずいつも濁りにそまぬ光りをはなって輝きつづけているに違いない。私はそれを信ずる。
またの日。私がのほほん顔で胸部の疾患のことを訴えたとき、イエは明らかに疎ましい眼で私を見た。私のどんな放恣醜態の日にもイエは嘗て一度も不機嫌な顔を見せたことはなかったのだが。そして、イエはこんな知己の言を吐いて私をまいらせた。
「清さんの取柄は躯の丈夫なことだけだと思っていたのに。