Clásicos japoneses con furigana
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おちぼひろい
落穂拾い・犬の生活
小山 清
Lee 落穂拾い・犬の生活 (おちぼひろい) de 小山 清 (こやまきよし) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 239.741 caracteres · 486 pantallas
上の工場には初犯の者、この刑務所には初めての者がいた。大体に於てそういう別があった。十一工場、九工場、八工場※(始め二重括弧、1-2-54)主として風船張りをやっていた。※(終わり二重括弧、1-2-55)、上の工場はこの三つであった。)注連縄を引き囲らせた中に、御霊代を鎮った小さいお宮が、工場の数だけ飾ってあった。風のあった日で注連縄を結わえつけた竹の葉の風に鳴る音が絶えず耳についた。K神社から神主が来ていて、ここにいる者の身に神の加護を願う祈りを捧げた。各工場からは代表者が出てそれぞれ各々のお宮を授かった。式が終り、各々その工場にかえって神棚にお宮を鎮った。私達の日々の営みは神前でいとなまれるわけになったのである。
その翌日であったか、遷座式の事に遇っての感想が、服役者の間に求められた。私もその人に云われて書いた。
「……生来拙い身は二箇月の謹慎の生活を送りながら、未だに現つ心なく、眼前の鉄格子さえ確とは眼に入らぬ、たよりない心の状態に居ります。私のような短刑の者と違って、刑期も長く、事情も複雑した人達は定まった心なしには、長い歳月を送り難いことと思い、そういう人達に向う、所長さんはじめ皆さんのお心やりのほどを思います。