Clásicos japoneses con furigana
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おちぼひろい
落穂拾い・犬の生活
小山 清
Lee 落穂拾い・犬の生活 (おちぼひろい) de 小山 清 (こやまきよし) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 239.741 caracteres · 486 pantallas
奥さんは、主人に連れられてきた私の姿を見たとき、なんだか息子のような気がしたと私に語り、母に向っては、私のことを叱らないでくれと云った。
その後、母は折にふれてはふと思い出したように、「あのクロンボさん、どうしたろうね。」と云った。
けれども、甘やかされて我儘に育った者は仕方のないものである。私はまた性懲りもなく家出をした。まえの熱のまださめないうちに。
私は三年から四年に進む時期にあったのだが、私には自分が落第することがはっきり判っていた。それは学年末の試験の最中であったか、若しくは試験のはじまる直前であったか、私ははっきり覚えていないのだが、ともかくそういう落第という運命が目睫に迫っている時期に、私はまたもや家出を決行した。最初の家出から十日位しか経っていなかったろう。
こんどは私は東京駅から夜汽車に乗った。私は大阪までの切符を買ったのだが、それで私の懐中は空っぽになってしまった。こんどは私にも目当があった。私はその頃神戸の貧民窟で宗教運動をしていたK氏のもとへ行くつもりであった。関東の大震災後、神田のバラック建てのYMCAで、アメリカから帰ってきたばかりのK氏の話をきいて、それまで知らなかった世界が私の前にひらけた。