Clásicos japoneses con furigana
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おちぼひろい
落穂拾い・犬の生活
小山 清
Lee 落穂拾い・犬の生活 (おちぼひろい) de 小山 清 (こやまきよし) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 239.741 caracteres · 486 pantallas
」
「先生はどっちなのです?」
「訊くだけ野暮じゃないか。僕は信玄袋党だ。」
「さあ? 信玄袋は先生のあこがれじゃありません?」
「君も逆説的なことを云う人だね。あこがれなんてものじゃないよ。本来の面目だよ。僕だって昔から一つの信玄袋を持てあましてきた男だよ。」
「でも先生の作品はみんな水際立っていて、それこそ秀勁で、美貌な感じですわ。信玄袋なんかとは凡そ遠い感じがしますわ。」
「美貌は恐れ入ったね。これは別に僕の作品のことを云うわけじゃないけど、蓮の花ね、綺麗だろ、だが、根は泥の中に在るんだよ。」
「さあ? 私にはよくわかりませんけど、実朝という人はなんでも少年時代に疱瘡を患って、あばた将軍と云われたそうですが、先生の『右大臣実朝』を読みますと、やはり美貌な貴公子の俤が浮んできますわ。」
「また美貌か。いやになるね。僕はなんだか自分が映画の二枚目にでもなったような気がするよ。まあ、見てい給え。僕が本気に書き出したら、誰も僕のことを美貌だなんて云う人はいなくなるから。」
「ええ、私もこれこそ信玄袋小説というのを拝見したいですわ。それからこれは是非お伺いしたいと思っていたのですが、明治、大正、昭和を通じて先生が一番尊敬している文学者は誰方ですか?」