Clásicos japoneses con furigana
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らくご・きょうそれつでん
落語・教祖列伝
Lee 落語・教祖列伝 (らくご・きょうそれつでん) de Sakaguchi Ango (坂口 安吾) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 12.007 caracteres · 25 pantallas
「チョーセイ。チョーセイ。チョーセイ。チョーセイ」
浜の漁師がイワシ網をあげているような至ってノンキなカケ声をかけながら、チョイ、チョイ、チョイ、と棒の先をふって、たちまち蜂の巣を落してしまった。
熊蜂はワッと真ッ黒にむらがって、門の下一面にまいくるっているが、ホラブンの身体にはフシギにたからぬようである。目の前に熊蜂がワンワンむらがるのに彼はちッとも気にとめず、
「チョーセイ。チョーセイ。チョーセイ。チョーセイ」
チョイ、チョイ、チョイと、棒の先で蜂の巣をころがすこと五十米あまり、肥ダメの中へ突き落して、
「ホレ。チョーセイ。チョーセイ」
蜂どもを棒の先でなだめて、ニコニコ笑いながら戻ってきた。
「あんた、本当に、どこもやられなかったのか」
「アッハッハ。ほれ。ごらんの通りだよ」
ホラブンは帯をといて、ハダカになって、全身を裏表あらためて見せた。胸板は厚く、二枚腰、よく焼きあげた磁器のようなツヤがあって、見事なこと。
「フーム。豪傑のカラダには蜂がたからないと見える。フシギなことだ」
「なアに。虫は人間のカラダを怖れてたからないのが自然なのさ。ひとつもフシギなことはない」