Clásicos japoneses con furigana
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かつしかすなご
葛飾砂子
泉 鏡花
Lee 葛飾砂子 (かつしかすなご) de 泉 鏡花 (いずみきょうか) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 18.677 caracteres · 37 pantallas
可いか、活返ったら夢と思って、目が覚めたら、」といいかけて、品のある涼しい目をまた凝視め、
「これさ、もう夜があけたから夢ではない。」
十一
しばらくして菊枝が細い声、
「もし」
「や、産声を挙げたわ、さあ、安産、安産。」と嬉しそうに乗出して膝を叩く。しばらくして、
「ここはどこでございますえ。」とほろりと泣く。
七兵衛は笑傾け、
「旨いな、涙が出ればこっちのものだ、姉や、ちっとは落着いたか、気が静まったか。」
「ここはどっちでしょう。」
「むむ、ここはな、むむ、」と独でほくほく。
「散々気を揉んでお前、ようようこっちのものだと思うと、何を言ってもただもうわなわな震えるばっかりで。弱らせ抜いたぜ。そっちから尋ねるようになれば占めたものだ。ここは佃町よ、八幡様の前を素直に蓬莱橋を渡って、広ッ場を越した処だ、可いか、私は早船の船頭で七兵衛と謂うのだ。」
「あの蓬莱橋を渡って、おや、そう、」と考える。
「そうよ、知ってるか、姉やは近所かい。」
「はい。……いいえ、」といってフト口をつぐんだ。船頭は胸で合点して、
「まあ、可いや、お前の許は構わねえ、お前の方にさえ分れば可いわ、佃町を知っているかい。