Clásicos japoneses con furigana
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ぐびじんそう
虞美人草
Lee 虞美人草 (ぐびじんそう) de Natsume Sōseki (夏目 漱石) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 198.559 caracteres · 401 pantallas
頭を下げて聞き出しては我が折れる。二人で寄ってたかって人を馬鹿にするつもりならそれでよい。二人が仄かした事実の反証を挙げて鼻をあかしてやる。
小野はどうしても詫らせなければならぬ。つらく当って詫らせなければならぬ。同時に兄と宗近も詫らせなければならぬ。小野は全然わがもので、調戯面にあてつけた二人の悪戯は何の役にも立たなかった、見ろこの通りと親しいところを見せつけて、鼻をあかして詫らせなければならぬ。――藤尾は矛盾した両面を我の一字で貫こうと、洗髪の後に顔を埋めて考えている。
静かな椽に足音がする。背の高い影がのっと現われた。絣の袷の前が開いて、肌につけた鼠色の毛織の襯衣が、長い三角を逆様にして胸に映る上に、長い頸がある、長い顔がある。顔の色は蒼い。髪は渦を捲いて、二三ヵ月は刈らぬと見える。四五日は櫛を入れないとも思われる。美くしいのは濃い眉と口髭である。髭の質は極めて黒く、極めて細い。手を入れぬままに自然の趣を具えて何となく人柄に見える。腰は汚れた白縮緬を二重に周して、長過ぎる端を、だらりと、猫じゃらしに、右の袂の下で結んでいる。裾は固より合わない。