Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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とししゅん

蜘蛛の糸・杜子春

芥川 竜之介

Lee 蜘蛛の糸・杜子春 (とししゅん) de Akutagawa Ryūnosuke (芥川 竜之介) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 24.703 caracteres · 52 pantallas

Aozora Bunko

その獣を見た杜子春は、驚いたの驚かないのではありません。なぜかといえばそれは二匹とも、形は見すぼらしい痩せ馬でしたが、顔は夢にも忘れない、死んだ父母の通りでしたから。

「こら、その方は何のために、峨眉山の上に坐っていたか、まっすぐに白状しなければ、今度はその方の父母に痛い思いをさせてやるぞ」

杜子春はこう嚇されても、やはり返答をしずにいました。

「この不孝者めが。その方は父母が苦しんでも、その方さえ都合が好ければ、好いと思っているのだな」

閻魔大王は森羅殿も崩れる程、凄じい声で喚きました。

「打て。鬼ども。その二匹の畜生を、肉も骨も打ち砕いてしまえ」

鬼どもは一斉に「はっ」と答えながら、鉄の鞭をとって立ち上ると、四方八方から二匹の馬を、未練未釈なく打ちのめしました。鞭はりゅうりゅうと風を切って、所嫌わず雨のように、馬の皮肉を打ち破るのです。馬は、――畜生になった父母は、苦しそうに身を悶えて、眼には血の涙を浮べたまま、見てもいられない程嘶き立てました。

「どうだ。まだその方は白状しないか」

閻魔大王は鬼どもに、暫く鞭の手をやめさせて、もう一度杜子春の答を促しました。