Clásicos japoneses con furigana
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とししゅん
蜘蛛の糸・杜子春
Lee 蜘蛛の糸・杜子春 (とししゅん) de Akutagawa Ryūnosuke (芥川 竜之介) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 24.703 caracteres · 52 pantallas
おれの声は低くとも、天上に燃える炎の声だ。それがお前にはわからないのか。わからなければ、勝手にするが好い。おれは唯お前に尋ねるのだ。すぐにこの女の子を送り返すか、それともおれの言いつけに背くか――」
婆さんはちょいとためらったようです。が、忽ち勇気をとり直すと、片手にナイフを握りながら、片手に妙子の襟髪を掴んで、ずるずる手もとへ引き寄せました。
「この阿魔め。まだ剛情を張る気だな。よし、よし、それなら約束通り、一思いに命をとってやるぞ」
婆さんはナイフを振り上げました。もう一分間遅れても、妙子の命はなくなります。遠藤は咄嗟に身を起すと、錠のかかった入口の戸を無理無体に明けようとしました。が、戸は容易に破れません。いくら押しても、叩いても、手の皮が摺り剥けるばかりです。
六
その内に部屋の中からは、誰かのわっと叫ぶ声が、突然暗やみに響きました。それから人が床の上へ、倒れる音も聞えたようです。遠藤は殆ど気違いのように、妙子の名前を呼びかけながら、全身の力を肩に集めて、何度も入口の戸へぶつかりました。
板の裂ける音、錠のはね飛ぶ音、――戸はとうとう破れました。