Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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みつのあわれ

蜜のあわれ・われはうたえどもやぶれかぶれ

室生 犀星

Lee 蜜のあわれ・われはうたえどもやぶれかぶれ (みつのあわれ) de 室生 犀星 (むろうさいせい) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 88.662 caracteres · 174 pantallas

Aozora Bunko

」

「あなたが俯向いていらっしっても、お呼吸のはあはあいうのが聴えて来るんですもの、驚いちゃってどうしようかと、ひとりで、うろたえてしまったんです。」

「あの、へんなことお聴きするようですけれど、どうしてお水をあんなに沢山お持ちに、なっていらっしったんでしょうか。」

「ええ、少し訳がございまして、……」

「あら、ごめんあそばせ、失礼なこともうし上げまして、あなたがそんなにお若いのにご要心深いと、ついそう思ったものですから。」

「わたくしは何時もお水がほしい性分なものですから、水筒をはなしたことが、まだ一度もございません。」

「お井戸の水でございますね。」

「よくごぞんじでいらっしゃいますこと。それより今日は誰方のご講演をお聴きにいらっしったんですか、まだ、ご講演がある筈なんですが。」

「わたくし上山さんのご講演をお聴きして、もう帰ろうと支度しかかっていて、つい、めまいがしたものですから。」

「上山さんをごぞんじでいらっしゃいますか。」

「上山さんに書き物を見ていただいたことがあるんです。十五年も前のことですが、滅多にご講演なぞなさらない方なものですから、お目にかかりたくても機会がなかったのですが、新聞でお名前を見て今日は早くから参っていたのが、からだに障ったのかも知れません。