Clásicos japoneses con furigana
ja-reading.com
Lee clásicos japoneses en línea con furigana. Filtra por nivel JLPT, toca una palabra para ver el significado y traduce una frase.
ちょうのえ
蝶の絵
久生 十蘭
Lee 蝶の絵 (ちょうのえ) de 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 24.644 caracteres · 49 pantallas
あの利口なやつが、すっかり駄目になっていた」
「あいつは病気で死ぬような奴じゃないから、噂どおり、死刑だったんだろう?」
「だろうと思うね。あそこの司政長官は、相当、原住民を痛めつけたはずだから、つながる縁で、津村もやられたのかもしれない」
「君は知らないのか。おれは知ってるんだとばかり思っていた」
「バタヴィアのチプナン刑務所へ送られたことは聞いたが、間もなく僕の部隊はニューギニアへ移ったので……あのころ、岩城は弁護団側の通訳をしていたから、岩城なんかのほうがよく知っているかもしれない」
「津村のおやじはどうなんだ」
「噂くらいは聞いているだろうから、うすうすさとっているんじゃないのか。むっつりして、酒ばかり飲んでいるそうだ。庭木を売りにだしたというのは、財産税のためよりも、田舎へひっこむ支度らしいね」
そんなことをいっているうちに、心がきまったらしく、のっそりと椅子から立ちあがった。
「見るだけ、見てみようかな……どうだい、すぐそこだから、いっしょに行ってみないか」
植木屋を連れて、三人で近くの津村の控邸へ行くと、下町の古舗の大旦那といった上品な老人が、巻帯に白足袋といった恰好で、縁の落ちた数寄屋風の離屋から出てきた。