Clásicos japoneses con furigana
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せいこのしじん
西湖の屍人
海野 十三
Lee 西湖の屍人 (せいこのしじん) de 海野 十三 (うんのじゅうざ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 19.487 caracteres · 39 pantallas
彼は異常の興奮に発汗しながら、まず胸部を抑えるのだった。それから、幅の広い帯を探し、臀部を撫で、頭髪に触れてみた。もしや指の先に、大竹女史の身体が触ったなら、そのときは万事休すといわなければならない。
いやいや、霊媒は、大竹女史に限ったことはないのだ。中には、男の霊媒もあることだった。どの霊媒を通じて、自分の霊魂が、娑婆を訪問するかもしれない。そう思うと、居ても立っても居られなかった。このごろでは自動車の運転も控え目にして、温和しく、閉籠っている自室を出ると孫を呼んで、自分が生きているかどうかを、尋ねてみた。
孫の言葉だけでは物足りないときは、マリ子を呼んで、身体の一部に触らせた。それでも自信が得られないときは、気が変になったようになって、深夜の街を彷徨し、逢う人逢う人に、自分が生きているかどうかを判定してくれるように頼むのだった。人々は誰もこの男を同情したり、恐ろしがったりした。
帆村探偵との出会も、その発作中の出来事だった。
だが、その内に、いよいよ本当の運命の日が来てしまった。
ハッキリした記憶はない。何年何月何日だったかも知らない。漢青年が不図眼を醒ますと、彼は見慣れぬ寝床に睡っていたことを発見したのだった。