Clásicos japoneses con furigana
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おつきさまのうた
豊島与志雄童話集
豊島 与志雄
Lee 豊島与志雄童話集 (おつきさまのうた) de 豊島 与志雄 (とよしまよしお) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 162.569 caracteres · 336 pantallas
昼まは、日の光がぎらぎらてりつけます。でも、トニイのやたい店は、橄欖樹のかげのなかにあります。夕方になると、すぐ上の方に、あかるい街灯がともります。
ある晩、その広場の、トニイのところからちょうど向こう側に、一人の少女が立っていました。そまつな麦わらの帽子にそまつな麻の服をつけていますが、片手にいっぱい花をかかえています。そしていつまでもじっと立っています。
トニイは気になって、時々その方をながめました。赤や白や紫の花だけがきれいで、少女はさびしそうで棒杭のようです。誰かを待っているのでしょうか。いつまでもじっと立っているつもりでしょうか。
時々、少女はすこしあるきだします。がまた、うなだれてじっとたちどまります。おおぜいの人々が、目もくれないで通りすぎていきました。
酒によった四五人の水夫が通りかかりました。少女の前にたちどまって、何かがやがやいっていましたが、いきなり、少女がかかえている花束から、二三本花をぬきとって、頭の上でうちふりました。そしてこんどは、みんなで少女をつかまえようとしました。
少女はするりと逃げました。水夫たちはよろよろとした足どりで、そのあとを追っかけました。