Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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びんぼうものがたり

貧乏物語

河上 肇

Lee 貧乏物語 (びんぼうものがたり) de 河上 肇 (かわかみはじめ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 26.773 caracteres · 53 pantallas

Aozora Bunko

そこでそのからだという機械の運転に必要な食物の分量は、これを科学的に計算するに当たりては、米何合とか肉何斤とか言わずに、すべてカロリーという熱量の単位に直してしまうのである。

しからば人間のからだを維持するにちょうど必要な熱の分量はこれをいかにして算出するかというに、これについてはいろいろの学者の種々なる研究があるが、試みにその一例を述ぶれば、監獄囚徒に毎日一定の労働をさせ、そうしてそれに一定の食物を与えて、その成績を見て行くのである。最初充分に食物を与えずにおくと、囚徒らは疲労を感じて眠たがる。何か注文があるかと聞くと、ひもじいからもっと食べさしてほしいと言う。そうして体量を秤って行くとだんだんに減ずるのである。そこで次には食物の分量をずっとふやしてみる。そうすると体重はふえだす。何か注文があるかと聞くと、今度はもう少しうまい物を食べさせてほしいというようにぜいたくを言いだす。食物に対する欲求が分量から品質に変わって来る。英国のダンロップ博士がスコットランドの囚徒について試験したのはこの方法によったものであるが、この時の成績(一九〇〇年パリーに開催されたる第十三回万国医学大会において報告)によると、二個月間毎日三千五百カロリーの熱量を有する食物を与えておいた時には、普通の体重を有する囚徒のうち約八割二