Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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かさんかマンガンすいのゆめ

過酸化マンガン水の夢

谷崎 潤一郎

Lee 過酸化マンガン水の夢 (かさんかマンガンすいのゆめ) de 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 12.458 caracteres · 25 pantallas

Aozora Bunko

私も見に行く」と云っていたのであった。が、中途で退場したところを見ると、矢張幾分ショックを恐れる気持があったのかと察せられる。予が、前半よりも後半の方が凄かったこと、クリスチナの死ぬところとミシェルが偽眼を外すところがちょっと薄気味悪かったことを語りしに、「それなら見ないでよかったわ」とのことなりき。

それより一二時間休憩、五時長谷川を辞し、銀座の小松ストーア等々に立ち寄り八重洲口に至り、大丸地階辻留にて夕食を取る。此の辻留の京料理も予等を東京に惹き着ける魅力の一つなり。殊に本年は東京方面に用事ありていつ頃京都へ帰り得るか今のところ豫定立たず、そのためひとしお関西料理に憧れつゝあり。分けても目下食べたいのは鮎と鱧なり。熱海の夏は鰹と鮪には不自由しないが、鮎は早川と狩野川のものにて、到底保津峡の鮎のような訳には行かず、鱧も近頃は伊豆山方面にて手に入ることがあり、たまに買っては見るけれども、味も骨切りも悪く、あとで一層関西の鱧が恋しくなるばかりなり。家人は鰹は生臭いと云って口にしたがらず、せめて近々東京へ出て辻留の牡丹鱧をたべたいと此の間より云い暮らしていたのであった。