Clásicos japoneses con furigana
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なかがわのすずきつり
那珂川の鱸釣り
佐藤 垢石
Lee 那珂川の鱸釣り (なかがわのすずきつり) de 佐藤 垢石 (さとうこうせき) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 3507 caracteres · 7 pantallas
教えられた通り渡船場の付近の捨石や沈床の間を覗いてみると、川蝦が静かに泳いでいる。鳥の羽根で手網へ追い込んだところ、三時間ばかりの間に五、六十尾の蝦が捕れた。
まず、一服である。父子二人で河原の砂の上へ腰を下ろして釣りの楽しさを話していると間もなく夕方の四時近くなった。ところで、なに心なく眼の前の浅い水面をながめると、役人が言った通り蝦や小魚が、水面から跳ね上がって逃げまわっている。いよいよ、鱸の活動がはじまったなと思った。万事、教えられた通りに竿を瀬の真ん中にさし込み、長い道糸を瀬の落ち込みへ流してやると、道糸が張った途端に、もう凄い引き込みだ。
竿先が、折れるのではあるまいかと思うくらいの強引だ。私は竿を引き抜くと、それを後ろ向きに肩に担いで、河原へ向かって駆け上がった。そして、河原の小石の上を二十間ばかり走ったところが、鱸は頭を横に振り鰓洗いをやる暇もなく、そのまま河原へ引き摺り上げられてしまった。父は、直ぐ鱸のそばへ走って行って、上から茣蓙をかけて押さえつけた。
それは、一貫三百五十匁の大鱸であった。それから入れ食いの連続だ。夕方、手もとが見えなくなるまで五、六百匁から一貫目前後の鱸を十五、六本釣ったのである。