Clásicos japoneses con furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控 鬼の面
野村 胡堂
Lee 銭形平次捕物控 鬼の面 (ぜにがたへいじとりものひかえ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 130.082 caracteres · 257 pantallas
あっしはもう、腹が立って、腹が立って」
八五郎は唇を噛んだり、腕を叩いたり、眼をしばたたいたりするのです。若くて美しい娘の死骸を見ると、何時でも義憤に燃える八五郎ですが、今度の事件――佐渡屋に覆い冠さる呪いの手は、あまりにも残酷で、執拗で、加減も容赦も無いのを見せつけられると、八五郎はもう姿を見せぬ曲者と四つに組んで、喉笛に噛みついてやり度いほどの怒りをかき立てられるのでした。
「相手はあせり出したよ、あせると一つずつ縮尻を重ねて証拠を撒き散らして行くから、見て居るがよい、もう尻尾を掴むばかりだ」
平次は、八五郎へと言うよりは、お絹の痛々しい死顔と、それを繞る、品吉、弥八、与之助、直次郎などに、言い聴かせるように呟くのでした。
「証拠? 何処にそんなものが撒いてあるんです」
「あわてるな八、其辺をキョロ/\見廻したところで、証拠が転がっているわけじゃ無い、――ところで、その窓だ、曲者はその窓から入って、うと/\しているお嬢さんの首筋を刺し、元の窓から逃出したに違いあるまい、隣の部屋には多勢の人が居たし、縁側は行止りだ、――お前はその窓から外へ出て、ざっと見渡してくれないか」