Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(十)金色の処女

野村 胡堂

Lee 銭形平次捕物控(十)金色の処女 (ぜにがたへいじとりものひかえ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 137.868 caracteres · 278 pantallas

Aozora Bunko

「でも、私も男だ、――まだ三十を越したばかりの若い男だ。遠い従妹のお舟さんの、人並すぐれて綺麗なのや、情け深いのを見て、木や石のような心持でいられるわけはない。私の心はとうから火のように燃えている――」

「…………」

和助の言葉も火のように燃えました。この汚点のような男に、こんな情熱があろうとは、一緒に暮しているお舟も全く気が付かなかったのでしょう。思いもよらぬ生命の点ぜられた男の顔を見詰めるばかりです。

「伊丹屋の若旦那に捨てられてから、お舟さんの悲歎は、この和助がよく知っている、――負けん気のお舟さんが、口では強いことを言いながらも、人の見ぬところでは、毎日泣いて暮していた。息も絶え絶えに泣いていることさえあった。伊丹屋の若旦那が何もかも金で済ましたつもりで、五十両の手切れをよこした時は、お舟さんは大喜びで受取りながら、使いの者が帰ると、その金を庭に叩き付けた、この私に掃溜めへ捨てろという大むずかりだ、見るのもイヤだと言った」

和助の言葉の激しさ、が、それが悉く事実だったのでしょう。お舟は襟に顔を埋めて泣いております。

「伊丹屋の若旦那へ、ある事ない事焚き付けて、お舟さんとの間を割いたのは千三つ屋の文吉だ。