Clásicos japoneses con furigana
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もん
門
Lee 門 (もん) de Natsume Sōseki (夏目 漱石) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 139.830 caracteres · 278 pantallas
南が玄関で塞がれているので、突き当りの障子が、日向から急に這入って来た眸には、うそ寒く映った。そこを開けると、廂に逼るような勾配の崖が、縁鼻から聳えているので、朝の内は当って然るべきはずの日も容易に影を落さない。崖には草が生えている。下からして一側も石で畳んでないから、いつ壊れるか分らない虞があるのだけれども、不思議にまだ壊れた事がないそうで、そのためか家主も長い間昔のままにして放ってある。もっとも元は一面の竹藪だったとかで、それを切り開く時に根だけは掘り返さずに土堤の中に埋めて置いたから、地は存外緊っていますからねと、町内に二十年も住んでいる八百屋の爺が勝手口でわざわざ説明してくれた事がある。その時宗助はだって根が残っていれば、また竹が生えて藪になりそうなものじゃないかと聞き返して見た。すると爺は、それがね、ああ切り開かれて見ると、そう甘く行くもんじゃありませんよ。しかし崖だけは大丈夫です。どんな事があったって壊えっこはねえんだからと、あたかも自分のものを弁護でもするように力んで帰って行った。
崖は秋に入っても別に色づく様子もない。ただ青い草の匂が褪めて、不揃にもじゃもじゃするばかりである。