Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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あごじゅうろうとりものちょう

顎十郎捕物帳

久生 十蘭

Lee 顎十郎捕物帳 (あごじゅうろうとりものちょう) de 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 13.604 caracteres · 28 pantallas

Aozora Bunko

「へえ、そうでした」

「日本で織るとなると、いま言ったように、羊の毛もなけりゃ駱駝の毛もない。……すると、どういうことになる」

「どういう……」

「それ、そこで、馬の尻尾……」

ひょろ松は、膝を拍って、

「いや、これは!」

「……それから、女の髪の毛……。そこで、毛のない比丘尼」

「冗談どころじゃない。なるほど、こりゃ三題噺、みごとにでかしました」

「でかしたのは俺の手柄じゃない。初っから、ちゃんと筋が通っていたんだ」

ひょろ松は、感にたえた面持で、

「阿古十郎さん、煽てるわけじゃありませんよ、決して、煽てるわけじゃありませんが、あなたは凄い」

「いや、それほどでもない、まだあとがあるんだ。ここまでは、ほんの序の口。……それはそうとあの都鳥を、お前、なんと見た」

「ですから、日本で織っているという証拠……」

「それは、今更いうまでもない。……日本も日本、あの呉絽を織ってるのは江戸の内なんだぜ」

「えッ」

「……都鳥に縁のあるところといえば、どこだ」

「……都鳥といえば、隅田川にきまったもんで」

「都鳥は、どういう類の鳥だ」

「……ひと口に、千鳥の類……」

「隅田川の近くで千鳥に縁のある地名といえば」