Clásicos japoneses con furigana
ja-reading.com
Lee clásicos japoneses en línea con furigana. Filtra por nivel JLPT, toca una palabra para ver el significado y traduce una frase.
ふうりゅうたいへいき
風流太平記
山本 周五郎
Lee 風流太平記 (ふうりゅうたいへいき) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 244.473 caracteres · 487 pantallas
われながら妙な返辞なので、云ってしまってから自分で苦笑した。女の表情がひきしまり、眼がきらっと光った。
「いけませんわ万三郎さま、どうしてお隠しなさいますの、あなたは御自分が覘われているということを御存じでしょ」
「どうしてですか」
万三郎は訝しげな眼をした。
「私は兄に呼ばれてきただけで、まだなんにもしていないし、兄たちがなにをしていたかも知らないんですよ、要するにまったく無関係なんだから、覘われる理由がないと思うんですがね」
「理屈はそうですけれど、でもあなたは御兄弟ですし、呼ばれていらしったというだけでも、ええそうですわ、あなたがなにも御存じなしにいらしったということを、敵は信じませんわ」
「ちょうど貴女が信じないようにですか」
万三郎はこう云って、低く含み笑いをした。女はふと眼を細めて、なにかを読みとろうとでもするように、じっと万三郎の眼を見つめた。
「ああわかりました」
と女は頷いた。
「万三郎さまはわたくしを疑ぐっていらっしゃいますのね、わたくしが甲野のつなではなく、敵のまわし者だと思っていらっしゃるのですわね」
「どうしてそんなことを云いだすんです」