Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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こうでん

香奠

豊島 与志雄

Lee 香奠 (こうでん) de 豊島 与志雄 (とよしまよしお) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 22.989 caracteres · 46 pantallas

Aozora Bunko

「運動するのはよい気持です。」というようなことを彼は云っていました。

母上

考えてみると、私は随分久しく帰省しませんでした。隙があったら墓参旁々帰国したいと思いながら、いつも何かの用事に邪魔されて、つい延び延びになってるのでした。今年の夏も帰れそうにありませんでしたから、平田伍三郎が夏の休暇に帰国するなら、いろいろあなたへことづけたいものもあると思って、そのことを彼へ頼んでおきました。

「国へ帰ってもつまりませんから、どうしようかと考えておるんです。」と彼は答えました。

所が、七月になると彼は十日に一度くらいしか顔を見せませんでしたし、八月の初めからはさっぱり来なくなりました。

「平田さんはどうしたんでしょう。病気じゃないでしょうか。」と妻は云いました。

「病気なら端書一本くらいくれそうなものだ。……なあに、国へことづけ物があると云ったものだから、面倒くさいと思って黙って帰ったんだろう。」

「でも、そんなことをしそうな人じゃありませんわ。」

それは妻の云う通りでした。けれど私はこちらからわざわざ訪ねてゆくこともしないで、そのまま八月九月と過しました。暑気が激しいし、会社に一寸ごたごたが起るし、子供が病気をするし、いろんなことで頭が一杯でした。