Clásicos japoneses con furigana
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こうぎょのさん
香魚の讃
佐藤 垢石
Lee 香魚の讃 (こうぎょのさん) de 佐藤 垢石 (さとうこうせき) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 3041 caracteres · 7 pantallas
中にも、甲州地内猿橋から上野原まで、また相州地内の津久井の流水に棲む鮎は、驚くほど形が大きい。それを、激流に繋いだ軽舟の上から、三間竿に力をこめて抜きあげる風景は、夏でなければ見られぬ勇ましさである。
七月末になれば、一尺に近い大物も鈎を背負って水の中層を逸走する。そして、肉の質もよくて香気も高い。
多摩川は、亡びてしまったとはいえ、まだ人気は残っている。六月の解禁のはじめに、毎日未明に釣り場へ押しかけた東京人は幾万であるか知れなかったのである。しかも、今年は全国いずれの川も豊産であったように、老いたる流れ、多摩川も鮎に恵まれた。
三
奥多摩川の渓谷も、清麗である。今年も、江戸川や小和田湾で採れた稚鮎の放流で川は賑わう。豪壮な友釣り姿を見るのは、大利根川である。殊に上州の赤城と、榛名の山裾が東西に伸びて狭まって上流十里、高橋お伝を生んだ後閑までの間の奔淵には、ほんとうの尺鮎が棲んで、長さ六間の竿を強引に引きまわす。そして背の肌が淡藍に細身の鮎は、風味賞喫するに足るであろう。
奥利根の釣聖、茂市の風貌に接するのも一つの語り草にはなる。
妙義山下から流れる出る鏑川、裏秩父の神流にも今年は、珍しく鮎が多い。