Clásicos japoneses con furigana
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げかしつ
高野聖
泉 鏡花
Lee 高野聖 (げかしつ) de 泉 鏡花 (いずみきょうか) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 51.264 caracteres · 104 pantallas
私が母親を過ごさにゃならんのだ。何を言うにも、まだ書生中の体だろう、食うほどの芸はなし、実は弱ったね。亡父は馬の家じゃなかったけれど、大の所好で、馬術では藩で鳴らしたものだそうだ。それだから、私も小児の時分稽古をして、少しは所得があるので、馬車会社へ住み込んで、馭者となった。それでまず活計を立てているという、まことに愧ずかしい次第さ。しかし、私だってまさか馬方で果てる了簡でもない、目的も希望もあるのだけれど、ままにならぬが浮き世かね」
渠は茫々たる天を仰ぎて、しばらく悵然たりき。その面上にはいうべからざる悲憤の色を見たり。白糸は情に勝えざる声音にて、
「そりゃあ、もうだれしも浮き世ですよ」
「うむ、まあ、浮き世とあきらめておくのだ」
「今おまえさんのおっしゃった希望というのは、私たちには聞いても解りはしますまいけれど、なんぞ、その、学問のことでしょうね?」
「そう、法律という学問の修行さ」
「学問をするなら、金沢なんぞより東京のほうがいいというじゃありませんか」
馭者は苦笑いして、
「そうとも」
「それじゃいっそ東京へお出でなさればいいのにねえ」
「行けりゃ行くさ。