Clásicos japoneses con furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
鬼の面 ――銭形平次傑作選3
野村 胡堂
Lee 鬼の面 ――銭形平次傑作選3 (ぜにがたへいじとりものひかえ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 28.312 caracteres · 57 pantallas
「戸締りはどうしたでしょう」
「金之助が帰って来て、井戸端で身体を拭いているとき、お勝手口からそっと滑り込んだのさ。内儀を殺した後で、あの部屋の窓から逃げたが、下の桟がおりて上の桟がおりなかったのはそのためだ、下の桟は戸を締めさえすれば独りでおりる」
「主人七郎兵衛の毒害は」
「二本の白丁のうち、まだ手のつかない酒へ毒を入れ、足柄とかへ行ったのだ、尤も山の中などには行かず、小田原あたりで遊んで居たことだろう、――主人は一本の白丁の酒を三日に呑んでしまって、五日目に新しい白丁の酒に取りかかり、隣の伊賀屋の主人といっしょに呑んだのさ、旅に出て五日目に人を殺すというのは新手だ」
「金之助の時は?」
「二階へ庇を渡って入った上、よく眠ってる金之助を当て身で目を廻らせ、鎌で切り刻んだのは猾いやり方だ。足袋の始末をしなかったのが手ぬかりだが、俺はもうその前から曲者は浪之進と睨んで居たから、いずれにしても長い娑婆はなかったわけさ」
「ところで、長崎屋の後はどうなることでしょう親分」
「安心しろよ、お前を聟に欲しいとは言わないだろう」
「へッ、気になりますね、それはともかく、和蘭の銭を持って居たのは飛んだ仕合せでしたね」