Clásicos japoneses con furigana
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なるとひちょう
鳴門秘帖(一)
吉川 英治
Lee 鳴門秘帖(一) (なるとひちょう) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 262.100 caracteres · 523 pantallas
「だからだんだんとその家筋を、お上でも減らすようにしているという話だね」
「そうでしょう。権現様の時代には、戦もあれば敵も多い、そこで自然と甲賀組だの伊賀者だのも、大勢お召し抱えになる必要がありましたろうが、今じゃ天下泰平だ。なんとか口実をつけて減らす算段もするでしょうさ」
「現にツイ先頃も、また一軒のお古い屋敷が絶家になって潰れたという話だよ」
「そうそう、それは甲賀世阿弥様という、二十七軒の中でも、宗家といわれた家筋でございましょう」
「オヤ、お前よく知っておいでじゃないか」
「実は、御新造様……」と屑屋はあたりへ気配りして、にわかに声を低くした。
「わっしの不馴れな様子でもお分りでしょうが、まったくは、これは本業じゃございませんので」
「えっ……」と内儀は少し後ずさって、「まあ、気味の悪い屑屋さんだ。毎日この辺ばかり歩いているし、それに稼業馴れないふうだから、可哀そうに思って呼んでやったのに……、じゃ、屑屋は世間態だけなのね」
「もし、御新造様。そうお驚きなすッちゃ困ります」
「困るのは私のほう、そんな仮面をかぶって世渡りするような者なら、迷惑ですから、サッサと帰って下さいまし」