Clásicos japoneses con furigana
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さとう
麻布襍記 ――附・自選荷風百句
永井 荷風
Lee 麻布襍記 ――附・自選荷風百句 (さとう) de 永井 荷風 (ながいかふう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 37.256 caracteres · 77 pantallas
」
「家の子供や娘はあんまり学問ばかりさせ過ぎたせいかも知れません。為子も此頃は日曜日でもさっぱり遊びに参りませんね。」
「子供が二人になったからいそがしいのだろう。そう又実家へ遊びに来るようでも心配だろう。」
「それもそうで御在ます。」
二人は顔を見合せて再び淋しく笑った。奥の間から置時計の鳴る音につづいて鉄瓶の湯のたぎる音が聞え出した。
「すっかり忘れていた。紹介状を頼まれていた。」
老人は火鉢の縁に両手をつき、退儀そうに座布団から腰を上げた。老妻は火鉢の火を丁寧に埋めた後茶の間の電燈を消し、奥の間の障子から縁側へとさす燈火をたよりに足音しずかに居間の方へと歩いて行った。
大正十一年四月稿