Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

あたまでっかち

あたまでっかち

下村 千秋

Lisez あたまでっかち de 下村 千秋 (しもむらちあき) en japonais avec furigana. JLPT N3. Touchez un mot pour le sens.

N3 · intermédiaire · kanji et kana modernes · 17 773 caractères · 36 écrans

Aozora Bunko

」

林太郎は、しおしおとそこをでて、教わった、つぎの病院へいってみました。が、そこにもおっかさんはいませんでした。林太郎はそこでもまたべつの病院を教わって、また、そこへいってみましたが、やっぱりおなじことでした。そこでは、

「病院の名も知らずに歩いたってわかりっこないから、おうちへおかえり、でっかちあたまさん。」

と、いわれました。

林太郎はもう顔も上げられないほど悲しくなりました。それでただもう足のむいた方へ歩いていきました。町の灯がちかちか光って見えます。涙が目の中にいっぱいたまっているのでそう見えるのですが、林太郎はそんなことは気がつきません。ただ町中がなんとなく恐ろしく見えてきて、早くちかちか光る灯のないところへ出たいと思いながら歩いていました。

そのうちやっと暗い通りへでました。それをどこまでもいくと、広い原っぱへでました。そこは霞ガ浦のふちで、一面に夏草がはえしげっています。夏草には夜露がしっとりとおりています。林太郎はその草の露をふみながら、またあてどもなく歩いていきました。

「しろ公、どこへいったらいいんだよ?」

林太郎は、いつか足元にすりついて歩いているしろ公へ、そう話しかけていました。