Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
あるなつのひのこと
ある夏の日のこと
小川 未明
Lisez ある夏の日のこと (あるなつのひのこと) de 小川 未明 (おがわみめい) en japonais avec furigana. JLPT N3. Touchez un mot pour le sens.
N3 · intermédiaire · kanji et kana modernes · 1 545 caractères · 3 écrans
姉さんは、庭前のつつじの枝に、はちの巣を見つけました。
「まあ、こんなところへ巣を造って、あぶないから落としてしまおうか。」と、ほうきを持った手を抑えてためらいましたが、
「さわらなければ、なんにもしないでしょう。」
せっかく造りかけた巣をこわすのもかわいそうだと考え直して、しばらく立ち止まって、一ぴきの親ばちが、わき見もせず、熱心に小さな口で、だんだんと大きくしようと、固めていくのをながめていました。そのうちに、はちはどこへか飛び去りました。なにか材料を探しにいったのでしょう、しばらくすると、またもどってきました。そして、同じようなことをうまずに繰り返していました。
「このはち一ぴきだけだろうか。」
彼女は、同じ一ぴきのはちが、往ったり返ったりして、働いているのしか見なかったからです。
「勇ちゃんに、だまっていよう。」
見つけたら、きっと巣を取るであろうと思いました。
姉さんは、すわって、仕事をしながら、ときどき思い出したように、日の当たる庭前を見ました。葉の黒ずんだざくろの木に、真っ赤な花が、点々と火のともるように咲いていました。そして、水盤の水に浮いたすいれんの葉に、はちが下りて止まっているのを見ました。