Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

いさましいはなし

いさましい話

山本 周五郎

Lisez いさましい話 (いさましいはなし) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 36 835 caractères · 73 écrans

Aozora Bunko

こんどは松尾が黙ってしまった。

青年たちとの関係は険悪になるばかりだった。役所の空気もよくない。解職された三人が蔭で煽動するとみえ、再び事務は投げやりにされ、停滞し始めた。

玄一郎はこれにも逆らわなかった。かれらはいつも茶を飲み雑談をしている、寝ころんだり、足を伸ばしたり、可笑しくない話にげらげら笑ったりする。役机の上は四五を除いて、いつも硯は乾いたままだし、書類や伝票は溜められてあった。

中年を過ぎた者で四五人、かれらより幾らかましな者がいた。玄一郎はこの四五人を相手に、自分で急ぐものから順に始末をし、かれらに対してはなにも云わなかった。

ときたまほかの老職が来て、このじだらくなありさまを見ることがあっても、眉をしかめるくらいが精々で、たいてい黙って見ないふりをした。家老格で奉行職、きもいり役の梶井外記という人は、いちど来て玄一郎を怒った。

「あんな不作法なことをさせておいては困る、役所の規律が立ちません、まるで子供部屋のようなありさまではないか」

「それはどうも」玄一郎はそらをつかって答えた、「――江戸ではこんなことはないのですが、こちらではこれが習慣だと思ったのです、郷については郷に従えと云いますからね」