Classiques japonais avec furigana
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いたずらこぞうにっき
いたずら小僧日記
佐々木 邦
Lisez いたずら小僧日記 (いたずらこぞうにっき) de 佐々木 邦 (ささきくに) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 63 226 caractères · 128 écrans
家へ行く道をチャンと教えたから間違いっこない。
学校の方へブラブラ歩いて行ったら、岡本さんの清野さんに遇った。多分女学校へ行くのだろう。未だ少し時間があるから、一つ担いでやる積りで尾いて行ったが、どうして欺していいか一寸見当がつかない。けれども一旦思立った事を中途で止めると豪くなれないそうだから、乃公は尚お尾いて行った。すると其中に清野さんがレースのハンケチを落した。乃公は早速拾い取って呼びかけた。
「清野さん、ハンケチが落ちましたよ」
「今日は四月の一日ですよ」
と返事をしただけで、清野さんは振り返りもしない。
「真正ですよ。清野さん。御覧なさい」
今度は返事もしないでズンズン行く。
「清野さん、清野さん」
「学校が晩くなりますよ」
と清野さんはとうとう馳けて行ってしまった。乃公は仕方がないからハンケチを貰って置いた。
最早学校は晩かろう、遅刻して小言を言われるのも面目ないから、今日は休む事に定めて、乃公は田圃の方へ遊びに行った。田圃の方が学校よりも余程景色が好い。乃公は草の上に坐って弁当を開けた。今日は玉子焼かと思ったらパンだった。道理で少し軽いと思った。