Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

いたずらこぞうにっき

いたずら小僧日記

佐々木 邦

Lisez いたずら小僧日記 (いたずらこぞうにっき) de 佐々木 邦 (ささきくに) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 63 226 caractères · 128 écrans

Aozora Bunko

猫は森川さんの顔に飛付いた。

翌朝森川さんはお父さんに会いに来た。顔は硫酸で火傷したので、三つ四つ膏薬を貼ってある。鼻は二倍程大きく脹れ上っている。お春さんは笑い出した。無論乃公も笑った。けれども姉さんは転げるくらい笑った。森川さんは些とも笑わない。顔が突張って笑えないんだろう。何かお父さんと談話をしてぷりぷりして帰って行った。

家の者は皆乃公を叱った。お春さんは其日から金魚のように何も喰べないで生きている。お歌さんは寄ると触ると乃公の耳を撲る。梅が枝の手洗鉢じゃあるまいし、乃公を叩いたって森川さんが帰って来るものか。けれども此は一の悲む可き過失に外ならない。唯鼠を取ってやろう、お医者さんの家にペストの子が威張って居ては不見識だと思って、全くの親切心からした事で、決してお春姉さんを一生老嬢にしよう等という量見から出たのではない。若し此が悪いというなら、世の中に一として善い事はあるまいと思う。

今日はお春さんが又泣いた。お歌さんのお友達が二人も遊びに来て、止せばいいのに、森川さんが富子さんの家へ昨日も一昨日も遊びに行ったと喋った。女というものは雛のように人の顔を見るとお喋舌をしないじゃいられないと見える。