Classiques japonais avec furigana
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いたずらこぞうにっき
いたずら小僧日記
佐々木 邦
Lisez いたずら小僧日記 (いたずらこぞうにっき) de 佐々木 邦 (ささきくに) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 63 226 caractères · 128 écrans
下には大勢人が詰めかけているから此様な風体をして行けば直ぐに捉まる。それで仕方なしに窓から出て、樋を伝って下りて、教会へ馳けて行った。門番の老爺が庭掃除をしていたが、隙を覗って乃公は会堂に飛込んだ。未だ何人も来ていない。最早占めたもんだと思った。
説教壇の後に椅子が沢山列べてある。花も大分置いてある。乃公は椅子の下へ潜り込んだ。随分窮屈だったが、乃公は息を殺して辛抱した。待って待って足が痺れ出してから、人が来始めた。大勢のようだが、敷布を被っているから顔は見られない。唯がやがやと声丈け聞える。その中にオルガンが鳴って、牧師が出て来て、いよいよ結婚式が始まった。乃公は足が利かなくなった。
讃美歌が済み、祈祷が済み、牧師が彼れを読み出した時には嬉しかった。彼れは何というものか知らないが、彼れの為めに乃公は三時間余も椅子の下に踞んでいたんだ。
「来会の諸君、我等が此処に集まれるは神の聖前に於て、此男子女子をして神聖なる結婚の式を挙げしめんが為なり。抑婚姻の事たる太古人未だ罪を犯さざりし時より神の制定し給えるものにて、主エスはガリラヤのカナに催されし婚筵に列り、最初の奇蹟を以て之を祝し給い、パウロは之をキリストと其教会の一体なるに比え、又汝曹婚姻の事を凡て貴べと教えたり。