Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
おごそかなかわき
おごそかな渇き
山本 周五郎
Lisez おごそかな渇き (おごそかなかわき) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 36 042 caractères · 71 écrans
松山隆二が穏やかに云った、「ここは静かでいいですね」
「まだ自然だけは生きていますからね」と竹中は自嘲するように口を歪めた、「しかし人間となると東京よりひどい、狡猾で貪欲で無恥なこと、まして宗教的な偏見の根強さとなると、蒙昧そのものです、むしろ蒙昧であることにしがみついているようなものです」
「あなたは」と松山隆二がきいた、「――無宗教ですか」
「私は人間を信じます」と答えて竹中はあいまいに頬笑んだ、「いや、正しくいえば信じようとしたんです、そのために努力もしました、尤も私がそう思っただけかもしれない、努力していると自分で信じただけかもしれないが、結果は失望と裏切りをあじわっただけでした、――どんなに努力しても、ひとりの人間に与えられた力には、限度がありますからね」
「焦げるんじゃありませんか」と松山隆二は鍋を指さした、「焦げ臭いですよ」
「ああ」竹中はいそいで鍋の中の物を裏返した、「もうちょっとだな、これはよく焼かないと胃にもたれるんですよ」
「あなたは」と暫くまをおいて隆二がきいた、「りつ子さんもここでお育てになるつもりですか」
竹中は頭を左右に振った、「いや」