Classiques japonais avec furigana
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おせん
おせん
邦枝 完二
Lisez おせん de 邦枝 完二 (くにえだかんじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 74 074 caractères · 148 écrans
たいとの、たっての望みさ。どういう筋に仕組むのか、そいつは作者の重助さんに謀ってからの寸法だから、まだはっきりとはいえないとのことだった、松江が写したお前の姿を、舞台で見られるとなりゃ、何んといっても面白い話。おいらは二つ返事で、手を打ってしまったんだ。――そこで、善は急げのたとえをそのまま、あしたの朝、ここへおせんに来てもらおうから、太夫ももう一度、ここまで出て来てもらいたいと、約束事が出来たんだが、――のうおせん。おいらの前じゃ、肌まで見せて、絵を写させるお前じゃないか、相手が誰であろうと、ここで一時、茶のみ話をするだけだ。心持よく会ってやるがいいわな」
「さァ。――」
「今更思案もないであろう。こうしているうちにも、もうそこらへ、やって来たかも知れまいて」
「まァ、師匠さん」
「はッはッは。お前、めっきり気が小さくなったの」
「そんな訳じゃござんせぬが、あたしゃ知らない役者衆とは。……」
「ほい、まだそんなことをいってるのか。なまじ知ってる顔よりも、はじめて会って見る方に、はずむ話があるものだ。――それにお前、相手は当時上上吉の女形、会ってるだけでも、気が晴れ晴れとするようだぜ」