Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

おれのにょうぼう

おれの女房

山本 周五郎

Lisez おれの女房 (おれのにょうぼう) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 23 296 caractères · 46 écrans

Aozora Bunko

これまでついぞ怒ったことのない又五郎の、すさまじいようなけんまくと呶声にみんなびっくりして息をのんだ。

「お石はあんな性分だ、良妻でもなし烈女節婦でもない、みんなには気にいらなかったろう、いやな女だと思ったかもしれない、だがおれのためにはずいぶん苦労して呉れたんだ、ひと口に貧乏というけれども、おれたち夫婦がどんな貧乏ぐらしをしたか、本当のことを知っている者はここにはいやあしない。――差配の五兵衛さん、阿波屋さんにもずいぶんお世話になり迷惑をかけた、しかしお二人だってそこまでは御存じがない筈だ」

掴んでいた島田の衿を放し、坐りなおして、訴えるような調子で、又五郎は続けた。

「井上も島田も松屋も知ってはいない、あんなに長いあいだ、三日にあげず来ている三人が、本当のところはなにも知ってはいないんだ、おれに絵が描けなくなってから、お石はがみがみ云いだした。酒も飯も出さなくなった、それは出せなくなったからなんだ、――出せるうちは、自分が一食や二食ぬいても出していた。おれは絵を描かず、質を置きつくし、八方借りもゆき詰って、今夜の飯をどうするかというとき、酒ですかへいと云えるものかどうか、……一合の米も買えず、幾日も薯や菜っぱの汁で食いつないだことが十度や二十度じゃあきかなかった、天下の名婦とか烈女などなら、そんなときでも