Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

おひめさまとこじきのおんな

お姫さまと乞食の女

小川 未明

Lisez お姫さまと乞食の女 (おひめさまとこじきのおんな) de 小川 未明 (おがわみめい) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 7 692 caractères · 16 écrans

Aozora Bunko

お姫さまは、自分の国をばたずねても、だれもその名を知っている人はなかったのです。

「そんな国がどこか、遠いところにあるとは聞いたが、私どもはいってみたことも、またはたしてほんとうにあるのかさえも知りません。」と、人々は答えました。

お姫さまは、悲しくなりました。たとえこうしていることが、どんなに自由であっても、ふるさとのことを思い出さずにいられなかったのです。お姫さまは、いまは、ふるさとを恋しく思われました。晩方の雲を見るにつけ、空を飛んでゆく鳥の影を見るにつけ、ふるさとを思い出しては涙にむせばれていたのであります。

ある日のこと、お姫さまは、海の見える港のはずれで、独りマンドリンを弾き、ふるさとの唄をうたっていられました。そこは、ずっとある島の南の端でありまして、気候は暖かでいろいろな背の高い植物の葉が、濃い緑色に茂っていました。女の人は、派手な、美しい日がさをさして、うすい着物を体にまとって路を歩いています。男の人は、白い服を着て、香りの高いたばこをくゆらして歩いていました。

お姫さまは、太陽の輝いた、海の面をながめながら、心をこめて唄を歌っていられました。