Classiques japonais avec furigana
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ぐうたらどうちゅうき
ぐうたら道中記
佐々木 邦
Lisez ぐうたら道中記 (ぐうたらどうちゅうき) de 佐々木 邦 (ささきくに) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 164 113 caractères · 332 écrans
駅が田圃の中にあって町は一里も二里も奥に引っ込んでいるようなところがよくあるよ。然ういう地方に限って発展が後れている。自分達の頑冥不霊がいつまでも祟るんだから今更他を怨みようもないのさ」
「何うして?」
「鉄道の出来初めには陸蒸汽が通ると泥棒が入り込むとか物産を悉皆持って行かれてしまうとか妙に消極的なことばかり考えて、田舎は大抵二の足を踏んだものだそうだよ。その中でも分別のある地方は何うせ通るものなら仕方がないから、駅を成るべく町から離してくれるようにと政府へ運動して成功したんだね。駅から大分遠いところを見ると、上野もこの頃になって後悔している組だぜ」
「成程ね。山の中で人智の進まないところだろうからね。それで今更軽便鉄道でつぎ足して騒ぎを入れているのかも知れない」
と二人は土地の人達が乗っているのに勝手な熱を吹いている。
「はい、友忠というのですが、下りてから余程ございますか?」
とお父さんは隣席の商人体と話を始めた。
「友忠さんなら東大手でお下りなされ」
と商人が教えてくれた。
「否、西大手が近うあす。三町ぐらいであす」
と商人の連れの中老が口を出した。