Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
あわもりものがたり
『たぬき汁』以後
佐藤 垢石
Lisez 『たぬき汁』以後 (あわもりものがたり) de 佐藤 垢石 (さとうこうせき) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 118 470 caractères · 244 écrans
この炭焼男は、越後の南魚沼の浅貝方面の山中から来たらしい。年は三十二、三、頑丈な律気な青年である。日ごろは、猿ヶ京から五、六里隔たった万太郎山に近い山奥にこもり、炭が焼けると、これを背負って里へ下り、帰りには食い物を背負って行った。
男の素性はよく分からないが、だが、正直で純で、素直で力持ちで、浮世の塵とか垢とかはこの男に毛ほども絡まりついていないのである。ほんとうの山男、人間そのもので煩悩邪悪の色は、一点も染まっていない。
兄も心配し、母も心配し、妹にそろそろ再縁の話がはじまった。まだ三十歳には間のある娘を、一生寡婦として捨て置くわけにはゆかぬ。母も兄も、気を揉んだ。
二、三、話があってそれを娘に相談したけれど、娘はそれを一笑に付して相手にならない。その後ぜひほしいという軍人さんがあって人を介して真剣に申し込んできた。母は今度こそ良縁であると見極めをつけ娘に最後の返答を迫ったのである。ところが、娘は相変わらずの態度である。母は怒った。お前をこのままの姿で置いては、母は死んでも成仏できないと、泣いて迫った。
しからば、お前の好きな人があれば誰とでも結婚してくれと、最後の話となった。