Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
だいこん
だいこん
久生 十蘭
Lisez だいこん de 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 153 732 caractères · 303 écrans
「あたしひとりよ。長謙、こんなへんな服を着せるの。あたしかなしいわ」
チロルの田舎の聖体行列の旗持ちが着るような、胸と腰に飾襞のついたひどく厳重なロオブで、その色がまた闘牛士の赤布式の燃えあがるような炎色ときている。長謙さんが珠子さんに白い服はやめてくれとたのんでいたが、そのとばっちりがこんなところへきたのかと思うと、ふきだしてしまった。
「おチビさん、素敵だ。それはピゲエの千九百四十二年の変り型なんだよ」
「あら、そうなの」
おチビさんは機嫌をなおして、鏡にむかって裾をひっぱったりスリーヴをなでたりしはじめた。
「とってもシックだ」
おチビさんは鏡の前から離れると、四角な袱紗の包みを抱えてうれしそうに笑った。
「あたし知らないもんだからいやでしようがなかったの。伺ってよかったわ」
「なんなの、その四角なものは」
「きょうは夜明しなんですってね。あたしお夜食、持ってきたわ」
「そんなもの持ってこなくたってよかったんだ。きょうはすごい夜食が出るんだよ」
「でも、しようがないわ」
「そうそう、そうだったね」
光井十郎右衛門さんの隆子さんが美術学校へ通っているあいだ、金蒔絵のお重でご昼食を持ってくるので有名だったが、長謙さんのご本家にもむずかしい家憲があって、子供たちは映画を見ることも、じぶんの家以外のものをたべることも、絶対