Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
みさごのすし
みさごの鮨
泉 鏡花
Lisez みさごの鮨 (みさごのすし) de 泉 鏡花 (いずみきょうか) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 23 198 caractères · 47 écrans
雑貨も商っている……あれは何と言う家だい。」
「白粉や香水も売っていて、鑵詰だの、石鹸箱はぴかぴかするけど、じめじめとした、陰気な、あれかあね。」
「全くだ、陰気な内だ。」
と言って客は考えた。
「それは、旦那さん――あ、あ、あ、何屋とか言ったがね、忘れたよ。口まで出るけども。」
と給仕盆を鞠のように、とんとんと膝を揺って、
「治兵衛坊主の家ですだよ。」
「串戯ではない。紙屋で治兵衛は洒落ではないのか。」
「何、人が皆そう言うでね。本当の名だか何だか知らないけど、治兵衛坊主で直きと分るよ。旦那さん、知っていなさるのかね、あの家を。」
客は、これより前、ちょっと買ものに出たのであった。――実は旅の事欠けに、半紙に不自由をしたので、帳場へ通じて取寄せようか、買いに遣ろうかとも思ったが、式のごとき大まかさの、のんびりさの旅館であるから、北国一の電話で、呼寄せていいつけて、買いに遣って取寄せる隙に、自分で買って来る方が手取早い。……膳の来るにも間があろう。そう思ったので帽子も被らないで、黙りで、ふいと出た。
直き町の角の煙草屋も見たし、絵葉がき屋も覗いたが、どうもその類のものが見当らない。