Classiques japonais avec furigana
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ものわかりよさ
ものわかりよさ
宮本 百合子
Lisez ものわかりよさ de 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 5 747 caractères · 12 écrans
だけれども、その働きは、女がより豊富な人間として成長したい心持から求める社会的な勤労の姿では現れず、経済的の点からも自立は不可能なくらいしか報われない。日本では昔からのしきたりがこういうところへ作用していて、若い女は親の娘、良人の妻と考える方便が、近代の経営術のうちに巧にないこまれているから、働く方では一人前、しかし報酬は内職標準という割合がめやすとなっている。働かせはするが、仕事の本流で女は除外されているから、向上の前途も見とおし少い。
それに加えて、今日でもまだ男のひとたちが、相当の生活力をもつ女には男にその二つが是非ほしいように、やっぱり家庭と仕事とがいるのだという自然なねがいを、自然なこととして納得できずにいるというのは女にとって何と困ったことだろう。
男のひとたちは、世帯じみた女を好まない心をもっている。モウパッサンの「女の一生」を女の悲惨として理解する心は持っている。オルゼシュコというポーランドの婦人作家の書いた「寡婦マルタ」をよめば、良人に全生活を庇護されてゆくように、その幸福を飾る花であることを目的としたまとまりないいわゆる淑女の教養きり身につけていない善良で気品ある女が、いったん逆境に陥って燃える母の心から終に馬車のわだちの下で命をおとす悲劇を、自分の妻には絶対にあらせまいとねがうであろ