Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

やぶからし

やぶからし

山本 周五郎

Lisez やぶからし de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 22 476 caractères · 44 écrans

Aozora Bunko

昔から自己中心の人であった。これは決して、ただの威しではない、わたくしはそう思った。

「念のためにうかがいますけれど」とわたくしは声のふるえるのをこらえながら訊いた、「二十両さしあげれば、きっとこの土地を出ていって下さいますか」

「おれが口でどう云ったって、たぶん信用はしねえだろうが」とあの方はいやな笑いをうかべた、「この難場をれることができるなら、これ以上おやじやおふくろを泣かせたかあねえさ、本当のところせっぱ詰ってるんだから」

本当に生死にかかわるんだ、とあの方は繰り返した。あさっての夕方まで、場所は開田の妙見堂と聞いて、わたくしはあの方と別れた。

――良人に相談するほかはない。

二十両などというお金は、わたくし一人で作ることはできないし、おとうさまやおかあさまには話すにしのびない。良人ならわかってもらえるだろう、そのほかに手段はない、とわたくしは決心した。

その夜、二人になってから話すつもりでいたが、こずえに乳をやっているとき、ふっと気がついた。だめだ、これが終りではない、初めに五両、こんどは二十両。おそらくあの方はまたねだるであろう。二十両の次に幾らねだるかはわからないが、そんなふうに金が取れる限り、あの方は決してここを去りはしない。